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 2006年09月 

ロシアの現代美術展 

富山県立近代美術館で日曜日まで、ロシアの現代美術を扱った展覧会が開かれています。
タイトルは、「種の起源:ロシアの現代美術 私たちは生き残ることができるのか」です。


会場の牛の中を覗き込むインスタレーションや、カラフルなぬいぐるみのインスタレーション、デジタル処理された平面作品や、都会的な写真作品、かつての社会主義時代を連想させる「歴史画」のような作品など、それぞれ面白かったです。

私が勝手に抱いているロシアの印象は、富山の伏木港にくる筋肉隆々でいつも自転車に載っている船乗りさんのイメージ。でもこの会場に繰り広げられている世界は、余りにもかけ離れていました。妙に一部のロシアの人の姿、その現実世界を見ているので、違和感を感じざるをえなかったのだと、後で納得しました。

会場の作家紹介パネルなどは、さすが文豪を数々産んだ国-数々の哲学的用語やレトリックが散りばめられた文章は、それだけでも文化の違いを感じました。言葉自体のこだわりもすごかったです。

既に開催済みのシンポジウムで、モスクワビエンナーレのキュレーターでもあり、今回のキュレーションをしたバクシテン氏が「ロシアは地理はヨーロッパかもしれないが、文化はヨーロッパではない」というような発言があったそうです。どこかの新聞記事かブログでみました。「ロシアは今も昔もロシアである」というような主旨も言ったそうです。
おそらく暗くて重いイメージの社会主義国時代のことも、全部含めての言葉なのでしょう。スケールが大きいです。

ロシアはオイルマネーで活気溢れる首都・モスクワと、以前と貧しい地方の農村、それでもユーモアと考えることが大好きなロシア人など、知らないことが沢山の国だということだけは印象的でした。

思考を禁止されていて、ある日突然自由に考えて行動しろ、といわれても、混沌とすることでしょう。でもこの人達は、私の知らない壮絶な中を平然と生きてきて、今も生きている。
シビアな時代を生き延び、思考することの喜びとそれを行動する力をもったロシアのアーティスト達は逞しく「生き残る」のだろうと感じた展覧会でした。果たして日本は生き残るのでしょうか…。

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