岡本太郎「明日の神話」を富山でみる
そして、昨日3月18日のニュースで、恒久的な展示場所として、渋谷が決定したそうです。
渋谷区と大阪の吹田市、広島市が候補地として立候補、岡本太郎記念現代芸術振興財団(岡本太郎記念館)により、検討がされていたそうです。正直、渋谷と広島の一騎打ちだったのではないでしょうか。
「ハチ公から、渋谷へ」をテーマに、活動をしてきた渋谷。
企業や商店街や大学などがかかわり、いわゆる大人から若者までが参加した運動。渋谷という多くの情報発信地に、壁画が展示されるようになるのは、かなり面白いように思います。
設置されるのは、JR渋谷駅と京王井の頭線渋谷駅をつなぐ2階通路の壁面。(渋谷マークシティが井の頭線と直結なので、その通路でしょうか?)
動く世相のど真ん中、しかも電車の乗り継ぎ通路というか、岡本太郎が望んだ、誰でも見られる場所に設置されるのは、今想像するだけでも愉快です。
岡本の生誕100周年である2011年までに実現させたいとのことなので、期待も高まります。
渋谷駅は国道246号に面し、東に岡本太郎のアトリエ、青山の子供の城には「こどもの樹」のモニュメントがあり、西に岡本太郎の母かの子の生誕の地二子神社には文学碑「誇りが」、川崎市には岡本太郎美術館がある。「明日の神話」が渋谷駅に恒久展示されることで246号線は「TAROの道」として 完成致します。
私たちはこの「TAROの道」を通じ、そして「明日の神話」を通じて、岡本太郎画伯の精神・遺伝子を後世につないでまいります。
NPO渋谷・青山景観整備機構(SALF)内、『明日の神話』招致プロジェクト実行委員会、実行委員長 小林幹育氏の決定を受けての言葉より抜粋
私が唯一思うのは、旧・東京都庁の移転の際、岡本太郎の壁画を保存もせずに壊した東京の地。
壁画「明日の神話」がずっと大事にされることを望むのみです。
丸の内にあったという旧都庁の壁画は保存運動もあったのに、壊したと雑誌かなにかで読んだことがあります。フランスの雑誌による国際建築絵画大賞も受賞したという、陶板レリーフの壁画。できることなら、実物をみたかったです…。
広島もずいぶんがんばっていたようですね。敏子さんは広島がよかったのでは〜とは思いますが、作品の前に「人が通る」ことも含めて、多くの人が往来する場の魅力、渋谷で偶然みた人にまったく違った衝撃を与える、ってのも考え方なのだとは思います。(さすがに「TAROの道」は、言葉の上滑りに感じますが…。)

(東京都現代美術館での壁画の展示風景)

(巨大壁画の中央の骸骨部分。レリーフです)
さて、富山県立近代美術館でちょうど壁画の下絵が展示中です。
展覧会名称:「戦後美術の断片 昭和は遠くなりにけり」
会期:2008年3月30日(日曜)まで。月曜日と祝日の翌日(3月21日は休み)
時間:午前9時30分〜午後5時まで
展示内容:昭和30年代、40年代に焦点をしぼり、美術館所蔵のコレクションより、日本人アーティストの絵画作品51点、彫刻9点、ポスター50点の合計110点を展示。
同じ展示室内に、高岡市立博物館の生活資料を展示した4畳半の畳のスペースも設置。
会場の中央に展示された、岡本太郎「明日の神話」の下絵の油彩(油彩として完成した下絵の第2号)は、横約5メートル、巨大壁画の約6分の1のサイズでしょうか。
壁画は横約30メートルで、アクリル系の絵具で描かれたり、中央の骸骨がレリーフになっていて、ざらついた感じに立体的で、本当に独特。
下絵の油彩は、それよりは「えぐく」ないかもしれないけど、全身で作品を感じるにはちょうどいいサイズ。
2年前の初公開の時にも、この美術館の常設展示で飾られていました。壁画とはまた違った迫力のある、あの油彩をみたいな〜と思いました。

(永井一正さんのデザイン!のチラシ)

(チラシの裏面の上方に「明日の神話」の下絵がありました)
それにしても、巨大壁画が雑踏の街の中に出た姿、早く見たいものです。
- [2008/03/19 08:15]
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再興第92回 院展 富山展
再興第92回 院展 富山展
3月23日まで。午前9時から午後6時。会期中無休。一般1,000円
正直なところ、日本画は、品があるものが好きです。
にしても、大御所といわれる先生方の作品の巨大なこと…
年々大きくなってるような気がしますが、気のせいでしょうか?
大きな画面が破綻せずに描けるというのは、基礎がきちんとしているということなのでしょうね。
空いてる時間を狙っていったので、気軽に楽しめました。
私は、大型作品がたくさんのときは、疲れてしまうので、1点ずつじっくりみる見方でなく、2周くらいして、気に入ったのだけじっくり見るってパターンです。なので、明らかに黒ずくめの監視の女性には、要チェック入れられてしまいました。
しかし、期間限定のヘタなバイトの監視なんかには、へこたれません!!
東京では、1月から3月まで東京国立新美術館で、「没後50年 横山大観展」をしていましたね。
行きそびれました。
というか、「生々流転」は幾度となく、東京国立近代美術館の常設でもみているのでいいのですが。
たまーに、明治・大正の日本画がむしょうに見たくなります。
伝統と近代化のはざまで揺れ、個性豊かなイメージがありますが、どんなものでしょうか?
院展というと、やはり、岡倉天心、横山大観に思いがめぐります。個人的には、今村紫紅(いまむら しこう)という方が好きですけれども。
平山、田淵、松尾、土屋、手塚…(敬称略)。書ききれませんね。どの先生も、心地よく、また力作。
もちろん、富山出身の郷倉先生、下田先生も。
いつも気になる宮廻(みやさこ)さんは、私のもってたイメージとは違って意外でした。
今回の私のナンバーワンは、伊藤髟耳(いとう ほうじ)先生。
題名「秋田・玉川・そよ風」
黄緑の吹き抜けるような空間がとても印象的で、着物などの図案っぽくも感じながら、ほんとうに爽やかな自然の空気を感じました。いわゆる緻密で繊細さのイメージがある院展の画家たちの作品。「院展らしくない」のかもしれませんが、良かったです。
伊藤先生の絵はがきを2枚買ったら、販売の方に「2枚ですけど、よろしいですか?」と確認されました。
お年寄りが多くて、間違えをさけた確認って意味なのでしょうが、正直、売れ筋のハガキを全く買わずにいたからかな?と深読みしてしまいました。
ちなみに、3枚買ったうち、2枚は伊藤先生、もう1枚は小谷津雅美(こやつ まさみ)。
周囲の方は、当然のように、平山先生、下田先生を買ってました…。「だろうな〜」と思いつつ、スルー。
しかし、絵はがきにまで、「同人」とか、院展での役職?を入れるのは、いかがなものかな〜と思いつつの帰路でした。
ちなみに、院展の入り口に「日展100年展」のチラシが…。
いいのかな?明治からの歴史をたどるものだからいいのかな?時代を考えると、院展作家も出品してたり混乱の歴史でもあるようですけれども。
私は、いろんな作品が見られるのであれば、全くこだわりません!
いまどき画壇制度、ヒエラルキーなんて余り気にしない人が殆どだからいいのだろうと、ちょこっと思いました。
- [2008/03/16 23:35]
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広田不孤斎コレクション 中国陶磁の名品
題名 東京国立博物館所蔵 広田不孤斎コレクション 中国陶磁の名品
場所 富山市佐藤記念美術館
会期 11月10日から12月24日まで
時間 午前9時から午後5時
金額 一般1000円

本名 広田松繁氏、号 広田不孤斎(ひろた ふっこさい)、は、優れた鑑識眼で知られた富山県出身の古美術商です。
名店「壺中居(こちゅうきょ)」を大正時代に一代で築き、亡くなる直前に生涯をかけて集めた古美術品約五百点を東京国立博物館に寄贈したことで、有名ですよね。
東京国立博物館の本館の寄贈者リストでお名前をみると、関係ない私まで、誇らしく思えるほどです!
昨年は、春のサクラの季節にお茶道具を中心に展示。
今回は、その続編として、100点の中国陶磁が展示されていました。
今度は、すぐ横の松川べりは、紅葉でした。
私が行ったのは、もう会期はじまってすぐの平日でした。そのせいか、お客さんは私を含め3人。贅沢にゆっくり見ることができました。
しかも、全作品に解説付き!作品もそれなりのサイズなので、目にやさしいですね。
はっきりいって、やきものはあまり興味がないのですが、キレイにディスプレイされて、丁寧に扱われているモノたちをみると、心がすっきりします。
(私は、○○鑑定団、とか苦手なので、みませんが、あの番組ファンの方には、垂涎のものでしょうw)
さて、展示作品。色を表す釉薬の種類ざっとみると、三彩、青磁、白磁など、たくさんありました。
中でも私は赤色、紅釉(こうゆう)が、青磁の中から生ナマしくみえる赤のうごめきが大好きです。赤は鉄の配合が難しいとか…。昔の職人(名人)技に、頭が下がります。
今回は、はじめて紫紅釉(しこうゆう)の水盤を2つ拝見することができました!
なんともいえない色でした☆
これが、14、15世紀のもので、まだこの輝きをもって、人を魅了する…。
古美術の世界は怖い。でも楽しい。
夏にみた世田谷美術館の「青山二郎の眼」展でも思いましたが、モノと人をつなぐ、不思議なものを感じてきました。不孤斎とは全く違った経歴も、興味深いです。
さて、この展覧会、中国の陶磁の流れを概観するにはもってこいの展覧会だと思います!
12月に富山に出張等で来県なさる方には、冬の魚介類(特に[ブリしゃぶ]?)とともにおススメです。
- [2007/11/25 23:49]
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前田常作先生と富山の展覧会
富山県出身の洋画家。マンダラや宗教的世界を描いたことでも、ムサビの学長したのでも有名なのかもしれない。
唯一、私の家にあった展覧会カタログは、平成元年に富山県立近代美術館で開催された「前田常作展」だった。私は見てないのに、なぜかあった。
富山県(とくに新潟よりの東部)に住む人には、絶対的に人気のある人だと思う。
昨日は、西田美術館で企画展「ロシアイコンを20世紀の作家たち」と常設をみて、下山芸術の森・発電所美術館で「母型 内藤礼展」をみた。
だけど、西田美術館は前田先生のコレクションで有名な場所。下山美術館は、氏が名誉町民の入善町…と、なんだかかなり追悼してしまった。
もちろん、西田美術館では、山下りんの現物を初めてみることができ、発電所美術館では晴天の光をうけた会場で内藤さんの世界をゆったりとできたのだけれども。
高山辰雄氏、黒川紀章氏、前田常作氏…この秋は大切な人たちが鬼籍に入られるような気がしてならない。ご冥福をお祈りいたします。
ちなみに、今日10月15日は誕生日。
「ミュージアム・アクセス・とーくる」の設立日です。
最近活動してませんが、ツアーしたいな!と思っています。
- [2007/10/15 08:00]
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5人展
富山県民会館で「5人展」を見てきました。
名称 5人展 鶴谷登追悼
会期 開催中から3月25日(日曜)まで
会場 富山県民会館美術館
富山に在住の方にはおなじみの年に1回の富山の日本画・洋画の5人展。今年急逝された鶴谷登先生の追悼展となってしまいました。
出品作家:
大島秀信、野上祇麿、林清納、鶴谷登(故人)、頭川政始(故人)
大島先生、野上先生、林先生は、また昨年とは違う世界。3人とも「老い」ないなーと思いました。大島先生の「微光」の隠された幾何学が気になり、野上先生は黒塗りのコラージュの残酷とも思える痛恨と重厚さ、林先生の直線の面白さに心惹かれてきました。
鶴谷先生は…。1970年台の作品を拝見するのは初めてです。
華やかなシルクスクリーンの世界のイメージが強すぎたので、驚きました。
そして黒いモチーフが中央にある作品が、重く胸がざわつくような感じだなと思ったら、遺作でした。安らかな最後だったと新聞にありましたが、ご冥福をお祈りします。
いろいろ考える日でした。よい休日だったと思います。
- [2007/03/23 15:07]
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氷見市立博物館でノスタルジックに
面白い展覧会が開催中です。
なんでしょう。いわゆる民俗系のフィールドワークがきちんとされた、でもその成果が押し付けなく展示されている面白さがありました。
場所 氷見市立博物館
富山県氷見市本町4-9(市民会館隣)
JR氷見線氷見駅下車、徒歩7分
名称 特別展「昭和30年代と暮らし」
会期 開催中。3月25日(日曜)まで。月曜休館。
時間 午前9時から午後5時
料金 特別展は無料。ただし解説図録を実費販売。
常設展は高校生以上は100円が必要。
氷見の昔の写真が面白いです。勿論氷見は、「ブリ」をはじめ美味しい魚が獲れるところとして有名ですよね。
その漁の変遷や昭和30年代の海辺や農村の雰囲気も分かります。
一番の見所は、ちゃぶ台のある居間の再現でしょうか?
実に細かい再現です。(約10年の調査・収集の結果だそうです!)
そして本当にいろんなものがあります。日常品、子供がそこで遊んでいて、お母さんが食事の準備していて、おばあさんが繕いものしているような空間が、ほんの何畳かの中に展開されています。
古布好きさんにもたまりませんね。本藍染を日常使いしているのは贅沢ですよ。
最近流行りの「昭和30年代」ですが、体験した方も、懐かしく思う方も、いろいろしゃべりたくなると思います。
私がいた時は、おばあちゃんとお孫さんのペアが楽しそうに、女の子のおもちゃの話をされていました。
一人でいたおじいさんは、「昭和30年代はもう昔なんかね〜」と受付の方に話しかけていました。人それぞれです。
- [2007/03/14 21:29]
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美術館がデートコース

先般このブログで書いた「椅子の森から 20世紀の椅子コレクションより」展。
どうやら定番のデートコースになっているとのこと。
「もう行ってきた?」というのが、最近若い人たちのの間で交わされているらしいです。高校生以下無料というのも、いいですよね。今の子たちが羨ましいです…。
会場 富山県立近代美術館
会期 3月25日まで
内容については、前のブログに書きましたので、検索かけてください。
そういえば、今回の美術館の中2階で飲める期間限定の「企画コーヒー」。
今回は「春うらら」。
コーヒーの甘味を感じることができる人にオススメだとか…。香りも優しく、飲みやすい感じ。自家焙煎珈琲のセントベリーさんのオリジナルブレンドです。
会期中のちょっとした休憩に、いいですね。ほんわかできそうです!
3月も始まり、人がどんどん動く季節なのだと感じてます。
そんなときこそ、自分の気持ちのゆとりが大切ですね。
私はどうやら独りで「ミス・ブランチ」を見ているタイプです♪
美術館内は撮影できないので(もちろん写メも不可)
会場の雰囲気は、「富山の生活情報便利サイト i-toyama.com(アイ トヤマ ドット コム)」で特集を見つけましたので、そちらでチェックしてください。
島崎先生の講演会のお話もありました〜。
- [2007/03/01 12:21]
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